



やせっぽちの黒猫を保護した日
10数年たった今でもたろーと出会ったときはハッキリ覚えています。
マンガを描くにあたり、母と私でたろーをすぐに保護したのか、
しばらく様子をみていたのか認識の違いがありました。
専業主婦である母は常に家にいたので、
数日前からやせ細った子猫が家のまわりをウロウロしていたのを見ていましたが、
日中不在な私は自分で目撃するまで子猫の存在を知りませんでした。
母は家の猫の面倒はよく見てくれますが、積極的に保護をするような人ではありません。
私がたろーを初めて目撃したのは朝、仕事へ出かける時に家の壁際で黒いモノを発見したことです。
覗き込むと子猫のようで、目は目ヤニがびっしり、鼻水もひどく呼吸が苦しそうです。
逃げるそぶりはありません。
出勤時間に間に合わない為、母に子猫がいることを伝え(まぁ…母は知っていたけど)、
後ろ髪を引かれる思いで私は仕事へ行きました。
仕事中は子猫が気になって仕方がありません。
あんな状態だったら、確実に死んでしまう。
しかし、私は結婚で家を出ることが決まっていた(後に離婚しますが…)ので、実家では飼えませんし、すでに猫が3匹います。
里親を探すにも黒猫は人気がなさそうだし…
よし、家に帰ってまだ子猫がいたら、私が連れて出ることで両親を説得しよう!
と、腹をくくり家へ帰るといました!
朝と同じところに!
子猫に声をかけると付いてきます。
目ヤニで目がふさがっていそうなのに、見えるのか…
準備していたティッシュで目ヤニを拭くと、開いた目からドロドロと目ヤニ?が大量に出てきます。
想定外の出来事にビビる私。
開いた子猫の目は白く濁っていて、さらにビビる私。
目…見えてるのか⁇
(悪そうやし、里親探すのやっぱり無理そう…自分で飼う事決定!)
とりあえずは子猫をすぐに病院へ連れて行く必要がありました。
出会いを猫神様へ感謝
たろーと過ごして十数年…
ふとした瞬間にたろーと出会わせてくれた事を何度も猫神様へ感謝してきました。
たろーを保護した時は先住猫のさぶろー、ちゃ子、のんちゃんがいて
猫というものは知っていたけれど…
しかし、たろーは違うのだ。
猫とは違う、たろーなのです!
気性の激しい性格、要領の良さ、猫らしからぬ短い体躯に短いしっぽが愛らしいからか…
誰だって一緒に暮らす愛猫が一番可愛い。
さぶろーもちゃ子ものんちゃんも、夫と暮らす猫のこじろうも可愛い。
でも、たろーは私の中で唯一無二の特別なコになってしまったのです。
マンガで少しでも伝わればいいな、と描くことにしました。
どうぞよろしくお願いいたします。